僕は空を見て微笑む

空はどす黒く、僕の心を苛む。
僕はここで両手を広げ、空を仰ぎ見ている。
染み出した濃紺が、光の破片さえもみつからない暗闇に溶け出し、流されていく。
僕は空を見て微笑む。
この気持ちが分かるかい?
突き出したこの手が掴むものは、夢ではなく、真実だ。

噴出した憎悪が大地へと降り注ぎ、僕はまた胸を掻く。
希望の欠片は地面に呑まれ、吸い込まれていく。
僕は空を見て微笑む。
この気持ちが分かるかい?
辿り着いたその場所にあるのは、眩しい光ではなく、虚空が制覇した闇だ。

握り潰した小さな光は、僕の闇となり、また僕の一部となる。
僕は空を見て微笑む。
流れ星なんて、造作もなく造り出せる。
覚えておくがいい。僕のこの涙を。僕のこの微笑みを。
そして夢見た後で、僕のこの空は永遠となる。

僕は空を見て微笑む。