カタオモイ

「好きじゃない」と繰り返しながら 背中を見つめる
できればこっちを振り向いてほしい そう願っている

遠くに行くって分かっているのに
好きなタイプでもないのに
どうして どうして
いつの間にかあなたを想っている

ああ どうせなら
結ばれたいと期待しているの
ああ なぜかしら
叶わない恋だと分かっているのに


「話しかけて」 わざと知らんぷり
自分は蜘蛛のように 糸を張るフリをして
「つかまってくれないの?」

いつだって待つだけなのは 玉砕が怖いから
そんなことお見通しよね
つかまっているのは そう 私の方

ああ 分かってる
あなたは遊びのつもりよね
ああ それならば
もう電話なんかしてこないで

本当は
もっと近づきたい 独り占めにしたい
私にだけ笑顔を見せて 知らない部分も知りたい
でも 何も言えなくて


ああ 気づいてる
ムリだって分かっているから尚更
ああ それならば
恋なんてしなければよかった

ああ そうだけど
優しくしてきたあなたも悪いのよ
どんなに否定しても どんなに嘆いても
この心はあなたに染まってる
それが答えなの