変わらない


きれいごとばかり並べ立てる大人は嫌いだと思っていたけど、
自分もいつの間にかそうやって子供を叱っていた。
人の悪いところを見て、私はそうはならないぞ、と思っても、
後から気付く。私自身の影に。

過去を引き摺って歩くのは当たり前だけど、
未来へ急いでも、過ぎて行く景色はみな同じ速度。

子供の頃のまま、変わらずにいたいとあの頃は願ったけれど、
子供の頃のままでは何も進歩しないと、叱る私がいる。
変に威張って、成長したふりをして。
後から気付く。私自身の影に。

ため息をついて背中を丸めて歩くときもあるけど、
前を向いて堂々としている方があなたらしい。


歩くのに疲れたら、ちょっと立ち止まってみようよ。
景色も同じように、見守ってくれるから。