子猫


冷たいアスファルトの上で
子猫が静かに寝ていました
静かな小道の隅っこで
子猫が静かに寝ていました
可愛い尻尾はぴくりとも動かず
赤茶の身体を横にして
静かに静かに寝ていました

冷たいアスファルトの上で
子猫が静かに寝ていました
可愛いお顔は跡形もなく
何処かに吹き飛ばされていました
小さな首の部分には
背骨と朱肉が見えました

小さな子猫は私のことを
小さな目玉で恨めしそうに
ずっとずっと見つめていました