死の概念


身体の穢れはもう慣れた。
あの永遠に辿り着けない光へ走ることも。
この中にある死という影を見ることも。
この地獄を抜ける気はない。
こんな私でも、罪の意識はあるから。
だからこうして、罰という名の衣服を纏い、
善という名の靴を脱いで佇んでいる。

暗き日の面影を宿しながら。
伏せる目には、やはり光など欠片もなく、
まるで人形のように生気は感じられない。

私は―――あんな風になりたくない。

けれど、やがて死ぬ運命なら…
と足を止め、身体を洗おうともせずに、今只こうして立っている。

走ることも……止めた。
繋いでいくことも……止めた。

決して生きていたいわけではない。
ただ、
先を行く、自らの後姿が、目に焼きついて離れないだけ。

光が見えない暗闇を、どうしたら進んでいける?
ただ黒いシルエットを追いかけて、道を行くのが私の運命?

どうか
愚か者と罵ってくれ。
不届き者と切りつけてくれ。
そしたら私は、
この矛盾した願いを捨てて
ようやく死ぬことができるから。