何故だろう。こんなにも悲しいのは。
知らず涙が溢れる。
自分はこんなにも弱くはないと思っていたのに。
何も感じないわけない。
飾るのは表面だけ。中身は調理された材料だけ。

何故だろう。こんなにも懐かしいのは。
分からず困惑する。
一度しか会わない人やものにさよならなんて言えないよ。
伝えたいのは気持ちだけど、言葉なんかに託せられない。

きっと空があるから、人は飛べない。
地面があるから、手足がある。
夢があるから、私は歩ける。
まだ生きてるから、死ぬことはない。

伝えよう。
残そう。
次に。次に。
私が生きた証を。最後まで。