有限


輝く明日のその向こうに
私は何を見出すのだろう

瞬く星達のその輝きに
私は何を思うのだろう


空を横切る飛ぶ者の背後には
地上を横切る者としての資格は無く、
地上を駆け抜ける者としては
空を旋回する資格など無い。

水蒸気で出来た空の旅人は
乾いてひび割れた大地に潤いを与え、
昼間を制した灼熱の咎人は
溺れる者に光と熱を与える。

破壊と共にできた平和は
疲れ果てた人々の仮初の安らぎとなり、
住む世界を奪われた先住民は
壊れていく未来に苦しむばかり。

輝く明日のその向こうに
私は何を見出したのだろう

瞬く星達のその輝きに
私は何を思ったのだろう


大地は地上を割き、
鳥は空を横切り、
現実は未来を切裂く。


残るものは
もう無い。